リノベーションをもっと詳しく〜その1

■リノベーションとは
直訳すれば修復・刷新。一般的には住宅の改築のことをいいますが、リフォームが「改善・改良」だとすれば、住宅の付加価値の向上を図るリフォームといえるでしょう。具体的には、大がかりな間取りの変更や水まわりを最新設備に入れ替えたり、あるいは耐震性能・省エネ性能など住宅の機能を高めることなども含まれます。

なぜ今リノベーションなのか
現在、中古マンションのストックは全国で505万戸(平成18年12月現在 国土交通省発表)を超えるといわれています。築年数が経過していても構造躯体がしっかりしている物件や、好立地の物件も少なくありません。
ただしこの中には、設備等の劣化や間取りなどに問題があるものも。中古物件を上手に活用し、こうした問題を解決できるのもリノベーションです。環境負荷の低減などを目的に、政府では中古住宅の流通に力を入れてきており、税制面などでの優遇もはじまっています。

中古マンションをリノベーションするメリット
すでに建築済みのマンションですから、建物や立地条件、住環境を確認できることがメリット。
新築物件に比べて住宅取得費が少なく、取得までの期間が短いことも挙げられます。また何よりも魅力的なのが、専有部分であれば、自由な発想で「自分たちらしい暮らし」が実現できること。例えば壁を取り払っての広々としたリビングや、オリジナリティあふれる内装デザインなど、設計段階から参加する場合は、家づくりの醍醐味も味わえます。

■住まいへのこだわりと住まいへの安心
住まいにおいても私たちの心にしっくりとくるのは、ただ新しいだけではなく温かさや趣が感じられるような、居心地の良い空間をもつ建物であるはずです。
古いからこそ出すことができる趣を残しながら生活しやすい間取りに変えたり、古きよき価値観と現代の価値観の融合により「温故知新」をモチーフとした斬新なデザインの住まいを作ることもできます。

誰もが理想のデザインだけではなく、住まい自体が、安心、安全である事を望むはずです。建物をリノベーションし、スケルトン(裸状態)にする機会をもつことにより建物の隠れた危険性を把握することが可能です。瑕疵が見つかったら、施工中に瑕疵の修復も行います。これによってデザインに優れ、かつ安心、安全な住まいを手に入れることができます。